アレルギー性鼻炎|スギ花粉症|通年性鼻炎

アレルギー性鼻炎(花粉症)は、アレルゲン(抗原)に対する免疫反応により、 くしゃみ・透明な鼻水・鼻づまりなどが起こる疾患です。 スギ花粉などの季節性(花粉症)だけでなく、ダニ・ハウスダストほかによる通年性もあります。

主な症状と「かぜ」との違い

代表的な症状は、くしゃみ、透明な鼻水、鼻づまり、鼻や目のかゆみです。 さらに、花粉症ではのどの違和感・空咳・頭重感・集中力低下・眠気など、 生活の質(QOL)に影響する症状が出ることがあります。

「かぜ(ウイルス感染)」では、発熱、筋肉痛、のどの強い痛み、黄色い鼻水などを伴いやすい一方、 花粉症は同じ時期に毎年繰り返す、屋外で悪化する、目のかゆみが強い、などの特徴があります。 ただし、感染症と重なることもあるため、症状経過と診察所見をふまえて判断します。

受診の目安(内科で見ているポイント)

  • 鼻症状に加えて、咳が続く/夜間や運動で悪化する
  • 微熱、強い倦怠感があり、感染症との区別がつきにくい
  • 鼻づまりで睡眠障害がある
  • 市販薬で改善しない、または眠気・口渇など副作用がつらい

内科では、症状の背景に喘息・咳喘息が隠れていないか、また感染症を伴っていないかを確認しながら、 生活状況に合わせて治療を組み立てます。

診断と検査

診断は、症状の季節性や環境因子、既往歴(喘息・アトピーなど)をふまえた問診と診察が基本です。 必要に応じて、原因アレルゲンの推定のために血液検査(特異的IgE)などを行います。

なお、鼻症状が強い場合でも原因が必ずしも花粉とは限りません。 生活環境(ダニ・ハウスダスト)、気温差、香料、ストレスなどが影響することもあります。

治療(薬・生活対策)

1) 薬物療法(症状と生活に合わせて調整)

治療の中心は、抗ヒスタミン薬点鼻ステロイド薬、 必要に応じて抗ロイコトリエン薬などを組み合わせる方法です。 とくに鼻づまりが強い場合、点鼻ステロイド薬が有用です。

抗ヒスタミン薬は効果が期待できる一方、薬剤により眠気が出ることがあります。 当院では、症状の強さだけでなく、運転や仕事の状況などをふまえ、薬剤選択・用量を調整します。

2) 生活対策(効果を底上げするコツ)

  • 花粉飛散が多い日は、外出時にマスク・メガネを併用
  • 帰宅後は衣類の花粉を払う/洗顔・うがいを行う
  • 室内は換気のタイミングを工夫し、掃除で花粉・ハウスダスト対策

3) 舌下免疫療法について

スギ花粉やダニに対しては、原因アレルゲンを少量から投与して体を慣らす舌下免疫療法が選択肢になります。 長期的に症状を軽減できる可能性がある一方、開始時期や適応の確認が重要です (当院では行っておりません)。

咳が続くとき(咳喘息・喘息との関係)

花粉症の時期に咳が続く場合、後鼻漏(鼻水がのどに落ちる)だけでなく、 咳喘息・喘息が関与していることがあります。 夜間・早朝に悪化する、運動で咳が出る、ゼーゼーしないが咳が止まらない、といった場合は評価が必要です。

よくある質問

Q. 市販薬で十分でしょうか?

軽症で短期間なら市販薬で改善することもあります。 ただし、眠気や口渇などで日常生活に支障がある場合、薬の選択肢を調整したほうが安全・快適なことがあります。

Q. 花粉症と感染症(かぜ・新型コロナなど)は区別できますか?

典型的には区別できますが、重なっていることもあります。 発熱や全身症状、経過、周囲の流行状況をふまえて必要な検査を行います。

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