肝硬変とは

肝硬変

肝硬変は、慢性的な炎症により肝臓の組織が線維化し、硬く変化する病態です。初期にはほとんど症状がありませんが、進行すると腹水、黄疸、肝性脳症、静脈瘤出血などの合併症を引き起こします。主な原因はB型・C型ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/NASH)などで、いずれも長年にわたる慢性炎症が背景にあります。近年は特に脂肪肝由来のNASHによる肝硬変の割合が増加しており、ウイルス性肝炎と並ぶ重要なリスク因子となっています。

肝硬変は肝臓がん(肝細胞がん)の最大の危険因子でもあり、定期的な画像検査や腫瘍マーカーによる早期発見が重要です。現在は原因に応じた治療(ウイルス抑制、飲酒制限、糖尿病や脂質の管理など)と、肝がん予防のための長期的なモニタリングが重視されます。

カテゴリ:肝・胆・膵(/disease/hepatobiliary/)

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