高血圧症
高血圧症は、収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の状態が持続する病気で、国内では成人の約2人に1人が該当すると言われています。血管に常に高い圧がかかることで、動脈硬化が進行し、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎不全など多くの疾患のリスクとなります。
診断は診察室血圧だけでなく、自宅で測定した家庭血圧も参考にして行われます。特に早朝や夜間の血圧上昇(早朝高血圧、夜間高血圧)は見逃されやすく、心血管イベントとの関連も強いため注意が必要です。
治療は、減塩(1日6g未満)、適度な運動、体重管理、節酒など生活習慣の改善が基本であり、それでも目標血圧(一般に130/80mmHg未満)を下回らない場合には、降圧薬が用いられます。
最近では、家庭血圧の活用とともに、血圧の変動性(朝と夜の差、日ごとのばらつき)にも注目が集まっており、より個別化された治療の指針として役立てられています。
カテゴリ:循環器(/disease/cardiovascular/)