食道炎
食道炎は、胃酸や胃の内容物が食道へ逆流し、粘膜を傷つけることで起こる炎症性の疾患です。
とくに逆流性食道炎は現代人に増加傾向があり、胸やけ、呑酸、咳、のどの違和感など多様な症状を呈します。
内視鏡で潰瘍やびらんが確認される「びらん性食道炎」のほか、粘膜に明らかな異常が見られない「非びらん性逆流症(NERD)」も存在し、症状の重さと所見が一致しないこともあります。
近年は、肥満や食生活の欧米化、ピロリ菌除菌後の酸分泌増加なども発症に関与していることがわかっています。
治療はPPIやカリウムイオン競合型薬による胃酸抑制が中心ですが、再発が多く、長期管理が必要です。
食後すぐの横にならない、肥満解消、睡眠姿勢の工夫といった生活指導も重要です。
カテゴリ:消化管(/disease/gastrointestinal/)