機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシア(FD)は、胃や腸に器質的な異常が見られないにもかかわらず、上腹部の不快感や膨満感、早期満腹感、食後のもたれ感などが慢性的に続く状態です。背景には胃の運動機能の低下、内臓知覚過敏、ストレスなどが関与しており、近年は腸内環境の乱れや自律神経の関与も指摘されています。
治療は、食生活の見直しや生活習慣の改善とともに、消化管運動機能を整える薬や胃酸分泌抑制薬、さらには漢方薬などが用いられます。心理的要因が関与する場合は、認知行動療法や抗うつ薬なども選択肢となることがあります。症状が似た他疾患との鑑別のために、内視鏡検査などの精密検査も重要です。
カテゴリ:消化管(/disease/gastrointestinal/)